『絵本で出会った子どもたち~心が育つ瞬間をみつめて~』
(足立茂美 著 今井出版 1,296円 2016年8月発行)
足立理事は地元・境港市において、読み聞かせグループ「おはなしポケットの会」の代表を務め、子どもへの読み聞かせの実践を長く続けていらっしゃいます。
本書では48冊の絵本を紹介。語り口は一貫して優しく温かですが、視点はシャープで深い。絵本の中の子どもたちを例に挙げ、子どもたちの心の育ち・素晴らしさなどを描き出します。のみならず、作者の思い・大人の登場人物(登場人物の親たち)の心情など、絵本の底に深く流れるものを読み解きます。
「被災地の夜空には、それぞれの方の<ひさの星>が、その方々に向かって輝いているような気がします。」(本文49ページ『ひさの星』紹介文より)
「人生の悲しみや苦しみの多くは人間関係によって生じると言われますが、その悲しみや苦しみもまた、人間関係によって癒され救われていく」
(本文113ページ『きいちゃん』紹介文より)
「子どもはさまざまな問いに出会い、すぐには解けない問題や悩みを抱えながら、それを一つ一つ乗り越えて成長していくのかもしれません」
(本文134ページ『おじいちゃんと森へ』紹介文より)
絵本にはこんな深いメッセージがこめられていたのか・・・改めて目の覚める思いがします。 著者の洞察の深さが伝わってくる1冊です。 ぜひ、本書でたくさんの絵本と出会ってください。そして、心の糧を得てください。
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