広島大学大学院文学研究科では、文学・語学系の教員を中心として「文藝学校」と名づける活動を展開してきました。「海の日にも、人文学。」 例年通り、高校生の皆さんの受験相談も承ります。皆様のお越しをお待ちしております。
第14回「文藝学校」講演会
●日時 2016年 7月18日(月・海の日) 10:30~17:00
●会場 本の学校 2階 多目的ホール
(鳥取県米子市新開2-3-10/TEL:0859-31-5001)
●受講料 無料
主催:広島大学大学院文学研究科/特定非営利活動法人 本の学校
共催:(株)今井書店グループ・「本の学校」郁文塾
第13回「文藝学校」講演会
演題1
10:40~11:35
米子のお寺が小説に―鳥取出身の国文学者・池田亀鑑―
米子市福市にある安養寺は後醍醐天皇と関わりのあるお寺として有名ですが、この安養寺についての小説があることをご存じでしょうか。書いたのは池田亀鑑。鳥取県日南町の出身で、東京大学で国文学の研究と教育に携わった人です。
今年はちょうど池田亀鑑の生誕120周年、没後60周年という節目の年にあたり、日南町では記念の展覧会も予定されています。今回は、安養寺のお話を読みつつ、池田亀鑑の人となりをご紹介したいと思います。
講師:小川 陽子(松江工業高等専門学校 講師)
演題2
11:40~12:35
『和泉式部日記』の不思議
『和泉式部日記』は、女流歌人和泉式部が敦道親王との恋愛の経緯を記した日記とされています。仮名で書かれた日記文学としては、『土佐日記』『蜻蛉日記』に次いで古い作品です。でも、『和泉式部日記』は自己の体験を記した日記としては不思議なことだらけ。本当にこの作品は日記文学なのでしょうか。冒頭部分を読みながら考えてみます。
講師:妹尾 好信(広大大学院 日本・中国文学語学講座教授)
演題3
13:30~14:25
英語の歴史は面白い
なぜ動詞goの過去形はwentなのでしょうか。Be動詞以外に、go-went-goneのように非常に不規則に変化する動詞をご存知ですか。次に、下の英文の下線部に注目してください。
(a) I like him very much.
(b) I like him better than Tom.
(c) I like him (the) best of all the boys.
たしか中学校でmuchの比較級はmore、最上級はmostと習ったはずなのに、なぜ(b)と(c)の文では、betterとbestになっているのでしょうか。今回のお話は、英語の歴史を辿りながら、このような中学校や高等学校で習った英語の不思議を分かりやすく解説したいと考えています。
講師:今林 修(広島大学大学院 欧米文学語学・言語学講座 教授)
演題4
14:30~15:25
ムラ社会は“悪”なのか?!「ムラの日本史」=中国との対比のなかで
「ムラ社会」というと何かと悪いものの代名詞のように扱われます。しかし歴史学の世 界では、現在全面的に肯定される傾向にあります。全否定でも全肯定でもない第三の評 価はないのか、高校教科書の内容にも触れつつ、また中国の村と対比しながら少し考え てみたいと思います。日本のムラは、世界的に見てもかなり大きな特色を持っています。それは現代の私たちの意識や行動にも影響を与えており、ムラが消えつつある今、改め て考えてみる意義は大きいでしょう。
講師:勝部 眞人(広大大学院 歴史文化学講座 教授)
懇親会・受験相談会 15:30~
※講演会終了後、受講者との懇談会(進学相談可)を持ちます。
■お申込み・お問い合わせ先
NPO法人 本の学校
PDFをダウンロードし2枚目の申込用紙に必要事項を記載の上で事務局までお送り下さい。必要事項の記載があればメールでもお申し込みは受け付けております。
TEL:0859-31-5001
FAX:0859-31-9231
E-mail:b-schule@imaibooks.co.jp